膝に痛みがあるとどうしても痛みの周辺が気になってしまいますが、原因は患部以外の場所にある場合があります。特に膝の痛みの場合は股関節に問題がある確率が非常に高いのです。
膝と股関節の関係性
膝というのは器用な関節ですがあまり大きくなく、可動域もそれほど広い訳ではありません。それは前後の動きは出せても左右にはほとんど曲がらないということをイメージして頂ければわかりやすいと思います。
一方股関節は膝よりも大きな関節で、動かせる方向も広範囲に渡ります。しかし周りの筋肉が硬くなると本来の機能が制限され、そのしわ寄せがすぐ下にある膝関節に来てしまうのです。正常であれば股関節で行わなければいけない動作を、それよりも小さく可動域も少ない膝で補おうとすれば痛みや炎症につながってしまうことは当然の結果であると言えるでしょう。

その為、自覚症状が無くても必ずと言って良いほど股関節にも問題が起きており、股関節の状態を改善しないと膝の痛みの根本的な解決にはなりません。むしろその状態が続けば膝の痛みがさらに悪化してしまうだけでなく、腰痛を発症してしまう可能性も高くなります。
※腰痛にお悩みの方は「どこよりもわかりやすい腰痛解消ガイド」も合わせてご覧ください。
股関節の状態を改善
股関節のストレッチを行うことで状態を改善することにつながります。痛みのない範囲でゆっくり行ってみましょう。
ストレッチ方法
①初めに、股関節を緩ませます。
仰向けに寝た姿勢で全身の力を抜き、両足を付け根から軽く揺らしましょう。できるだけ力を入れないように小さく揺らす程度で十分です。
②足の裏を合わせ座り、膝を床に近づけるように開いていきます。痛みの無い範囲で行いましょう。
③足を延ばして座り、ゆっくり上半身を前に倒します。痛みのあるところまで行かずももの裏が気持ち良く伸びるところで止まりましょう。
④足を無理の無い範囲まで開いて座り、膝を伸ばした状態で行けるところまで上半身を前に倒します。
①~④をゆっくり深めの呼吸をしながら、痛みを感じない範囲で20秒ほど行ってください。
もし左右で柔軟性の差を感じたら、硬い方のストレッチを多めに行いましょう。左右の柔軟性の差は股関節だけでなく全身の歪みにつながりますので、できるだけ早く改善する必要があります。
継続して行うことがポイント
ストレッチは無理に行っても柔軟性は向上しません。長い年月をかけて凝り固まってしまった筋肉をほぐすにはそれなりの時間がかかりますので、根気よく継続して行うことが大切です。
日々の何気ない動作に注意
日常生活でも股関節の不調の原因になる動作をしないように注意しましょう。
例えば足を組んで座る動作ですが、どうしても組みやすい足の形が決まってしまい股関節の左右差につながってしまいます。
また、片脚に体重をかけて立つというのも、重心をかけやすい方の足に多く体重を乗せてしまいがちです。そうなると膝も股関節も片側にばかり負荷がかかりますので、しっかり両足に体重をかけて立つようにしましょう。
ストレッチと日常の習慣を見直し、股関節の状態を改善することで膝の負担を減らし、膝の痛みの解消を目指しましょう。
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