軟骨がすり減っていると、膝の曲げ伸ばしを行う時に骨と骨がぶつかり痛みが出ることも考えられますが、トレーニングを行わなければさらに筋力の低下を招き、膝の痛みは改善しないどころか日常生活にも支障をきたす可能性があります。
関節の動きを伴わないトレーニング方法
今回は「アイソメトリック」と呼ばれる筋肉の収縮形態を使った膝の動きを出さずに行えるエクササイズをご紹介します。
エクササイズではソフトジムというやわらかいボールを使います。
ご家庭にあるタオルなどでも代用できますが、できれば負荷や角度の調節が行いやすいソフトジムを購入してご利用されることをお勧めします。
大腿四頭筋(太もも前面)のトレーニング
床に座り片方の膝の下にソフトジムを置きます。
膝を伸ばしつま先を起こした状態で、ソフトジムをしっかり潰し10~20秒静止します。
この時太ももの前面にしっかり力を入れ、膝が曲がらないように意識しましょう。
また、動きが無いエクササイズの為関節への負担が無いというメリットがありますが、呼吸が止まりやすくなりますので注意してください。
休憩を挟みながら左右の足とも2~3セット行うと効果的です。
ハムストリングス(太もも裏)のトレーニング
うつ伏せに寝た状態で片方の膝裏にソフトジムを挟みます。
しっかり膝を曲げソフトジムを潰し10~20秒静止します。
この時上半身が起きていると腰が反ってしまいますので、顔の下に手を重ね、その手の甲の上に顎を乗せておくようにしましょう。
また、腰の前(太ももの付け根)が床から離れないように注意してください。上半身から膝まではしっかり床につけて、膝だけを曲げてソフトジムを潰すように意識しましょう。
これも呼吸が止まらないように気をつけながら左右の足とも2~3セット行ってください。
内転筋(内もも)のトレーニング
膝を立てて床に座り、膝の間にソフトジムを挟みます。
両膝を真ん中に寄せるように力を入れソフトジムを潰しながら10~20秒静止します。
この時ソフトジムの位置が左右にずれないように、真ん中でしっかり固定する意識で潰すようにしてください。
呼吸が止まらないように注意しながら2~3セット行いましょう。
このように動きを伴わずに筋力を向上させるトレーニング法もありますので、膝の曲げ伸ばしをすると痛みがある方は是非取り入れてみてください。
徐々に関節を動かす
日常生活の中では膝関節の曲げ伸ばしは避けて通ることのできない動作です。
少しずつ筋力を向上させ症状の回復が見られたら、動きのあるエクササイズを行うことも必要ですので膝の状態を確認しつつトレーニングの幅を広げていきましょう。
また、痛みがひどくなった場合は無理をせずトレーニングは中止し、しっかり休養をとったりストレッチなどで患部の回復を最優先に行ってください。
※ストレッチについては「膝周りのストレッチで痛みを改善」をご覧ください。
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