体の柔らかい女性やバレエのダンサー、体操選手や水泳選手などにも多く見られます。
反張膝になると膝の痛みの他に長時間の歩行後に膝の裏やふくらはぎに疲れが溜まりやすかったり、下半身のむくみが起きやすくなります。
反張膝を引き起こす原因
反張膝になる原因は、スポーツ動作以外の日常生活の中にも潜んでいます。一見、反張膝とは関係が無さそうに思えることも、実は引き金になっているケースがあります。
反り腰
良い姿勢を意識しすぎて腰を反らしてしまうと、膝も伸ばし切ろうとして力が入ってしまいます。この状態が続くと膝が常に反ってしまい体が前に傾くことでさらに反り腰も進行するという悪循環を引き起こします。反張膝の方は腰痛でもお悩みの場合が多いのはこの為です。
重心のズレ
足裏の重心位置の偏りも原因になります。
足の指に体重がかかるハイヒールなどをよく履く方は体重が前に偏りやすく、膝が伸びきった姿勢になるので注意が必要です。
筋肉のアンバランス
姿勢の癖以外にも、筋力や柔軟性のバランスが崩れることでも反張膝になる可能性があります。
特に膝と関係性が深い大腿四頭筋とハムストリングスという筋肉のバランスが重要です。
大腿四頭筋は太ももの前面に付いている筋肉で、主に膝を伸ばすときに使われます。
一方ハムストリングスは太ももの裏側に付いており、主に膝を曲げる時に使われます。
反張膝になっている場合はこの二つの筋力や柔軟性のバランスが崩れている場合がほとんどです。
膝が180度以上に反り返った状態ということは、膝を伸ばす役割の大腿四頭筋は緊張し、本来膝を曲げたり伸びすぎないようにするはずのハムストリングスは伸びきっていて機能していないということが考えられます。
反張膝を治すには?
反張膝を治すにはこの二つの筋肉のバランスを取り戻すことから始める必要があります。まず大腿四頭筋のストレッチを行い太ももの前面部の緊張を取り除き、ハムストリングスは強化する為のトレーニングを行ないましょう。
大腿四頭筋のストレッチ
壁や固定され安定している物に手をつき、腰が反らないように注意しながら片脚を後ろに引き上げます。
この時膝が外側に開いたりせず、膝を真っすぐ床に向けるように意識しましょう。
骨盤が前に倒れ反り腰になっている場合は、足の付け根の腸腰筋も硬くなっていることが予想されます。足の付け根から後ろに引くようにすると腸腰筋のストレッチにもなるので合わせて行うとより効果的です。
ストレッチは痛みを感じる手前で10~20秒静止しましょう。
反張膝を治すトレーニング
次に伸びきっているハムストリングスのトレーニングを行い、膝が伸びきるのを抑える為の筋力を養いましょう。今回はこの「ソフトジム」と呼ばれる柔らかいボールを使います。
うつ伏せになりソフトジムを膝裏に挟み、できるだけ強く膝を曲げソフトジムを潰した状態で10~20秒キープします。
左右それぞれ3セットずつ行いましょう。
この時上半身が反らないようにする為、床に手を重ねて置きその手の甲の上に顎を乗せすようにしましょう。
焦らず継続することが重要
ストレッチやトレーニングは効果が表れるまでに時間がかかりますので、焦らずに継続することが重要です。しかしその効果が表れるまでの間にも、日常動作などにより反張膝が進行してしまうことがあります。症状が進行してしまうとストレッチやトレーニングが追い付かず、なかなか改善にまでつなげることができません。そのような状況を避ける為、サポーターを使うなどして症状の進行を食い止めることも必要です。
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