正しいスクワットで膝痛解消

膝の痛みを改善したり予防するためには膝周りのストレッチや筋力トレーニングが重要です。
痛みがある時は無理をせず、可能な範囲からストレッチを行いましょう。
※ストレッチについては「膝周りのストレッチで痛みを改善」をご覧ください。

ある程度痛みが引いてきたら、筋力トレーニングで膝を守れる筋力をつけていきます。
特に太ももの前面部にある大腿四頭筋を鍛えることが膝関節の安定には必要不可欠ですので、スクワットを取り入れてみましょう。


スクワットを正しく行うには?


スクワットはフォームが非常に重要であり、間違ったフォームで行うと効果が無いだけでなく膝や腰の症状を悪化させてしまうこともありますので、まずは正しいフォームをしっかり身につけましょう。


両脚を腰幅よりやや広く開き、膝を曲げるというよりはお尻を後ろに沈めるように意識しながらゆっくりしゃがみます。
この時骨盤を前に倒すイメージで行うと自然にお尻を後ろに引くことができます。


股関節を意識する


よくスクワットをする時は「膝を前に出してはいけない」と言われますが、お尻をしっかり後ろに引くことができれば股関節が動く為、自然と膝はつま先と同じラインに揃います。

実はスクワットで重要なのは太ももを鍛えることだけでなく、この股関節の動きを使えるようにというのも大切なポイントです。

関節を動かすとその周りの筋肉が使われます。正しいスクワットでは膝や足首だけでなく股関節も動きが出る為、お尻の筋肉を有効に使うトレーニングになります。
このフォームが習得できれば、体重を支える時に膝周りにかかる負担をお尻の筋肉に分散することができるので、日常生活でのしゃがむ動作でも膝の負担を減らすことができます。


上の写真のようなスクワットは動いている関節が膝と足首だけで、股関節は伸びきったままです。
このようなフォームは膝に問題の無い方が大腿四頭筋を重点的にトレーニングする場合には適していますが、膝の痛みを解消・予防する為のスクワットとしては適していません。

重要なのは太ももの筋肉を鍛えつつも、股関節をスムーズに動かすことでお尻の筋肉も動員し、負荷をそれぞれの関節の大きさや強度に応じて均等に分散できる動作を習得することなのです。


しゃがむ深さを調節する


まずはしゃがむ深さを浅くし、しっかり正しいフォームを体に覚えさせましょう。
そして慣れてきたら少しずつお尻を深く落としていきます。


この時、深くしゃがんでもフォームが変わらないようにすることが重要です。
股関節の動きがしっかり出せていれば、膝の位置はつま先と揃います。逆に言えば、膝がつま先よりも大きく前に出てしまう場合は股関節の動きが不十分なので、もう一度浅いスクワットで股関節の動きを確認してみましょう。


上半身の角度を確認


深くしゃがみ、尚且つ膝を前に出さないように意識すると上半身が前に倒れやすくなります。
理想は上の写真のように、脛と上半身が平行になる角度に保つことです。慣れるまでは椅子などにつかまりながら行うと感覚を掴みやすいでしょう。


膝とつま先の向きを合わせる


まずは膝とつま先が同じ方向を向いているか確認してください。
つま先の向きは正面でも、やや外側に向けても構いませんがそれに合わせて膝の向きも調整をしましょう。


上の写真のように膝が内側に入ってしまうことが、特に女性には多く見られますので注意が必要です。
このようなフォームは膝の内側に負担が集中してしまい、膝の症状を悪化させる可能性がありますので膝の向きをしっかりつま先と合わせるようにしましょう。


重心の位置を真ん中に



筋力や柔軟性に左右差があると、上の写真のようにどちらかの方向に流れてしまうことがあります。骨盤の捻じれは膝だけでなく腰にも負担をかけてしまいますので、重心をしっかり真ん中に置くことが大切です。


焦らずに練習


いくつものポイントを初めから完璧に行うことは難しいので、継続して少しずつ動きをマスターするようにしてください。
正しいスクワットのフォームを習得し、筋力の向上や膝に負担のかからない動作を体に覚えさせることで、膝の痛みの改善と予防を目指しましょう。

              

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