膝の痛みがあり病院に行くと「太ももの筋肉を鍛えなさい」と言われることが多いようです。
確かに膝関節に関わる骨を正しい位置に固定しておく為には、筋力をつけることが重要です。しかし痛みがかなり軽減してからでないと筋力トレーニングを行うのは難しく、無理をして行っても症状の悪化につながる可能性があります。
膝の痛みに有効なストレッチ
痛みがあるからと言って動かさないままでいるとさらに関節は動きづらくなってしまいます。
そこでお勧めなのがストレッチです。
膝はいくつもの靭帯や筋肉が集まっている関節の為、一つの筋肉が硬くなってしまうだけで他の筋肉や靭帯が引っ張られ負担がかかり、バランスが崩れてしまうのです。
場合によっては筋力トレーニングを全く行わず、ストレッチのみで痛みが解消されることもあるほどストレッチは有効です。
特に「膝が伸びきらない」「曲がりきらない」という方はストレッチを最優先で行いましょう。
ここでは膝に関わる主な筋肉の基本的なストレッチを3つご紹介します。
大腿四頭筋(前もも)のストレッチ
壁や固定され安定している物に手をつき、腰が反らないように注意しながら片脚を後ろに引き上げます。この時膝が外側に開いたりせず、膝を真っすぐ床に向けるように意識しましょう。
ハムストリングス(裏もも)のストレッチ
片脚をやや前に置き、ゆっくりお尻を真後ろに引いていきます。前の足の膝は伸ばしたまま、後ろの膝は軽くゆるませておきましょう。余裕があれば前の足のつま先を少し持ち上げて行うと効果的です。
腓腹筋(ふくらはぎ)のストレッチ
壁などに手をつき、やや広めに足を広げ両足のつま先を真っすぐ前に向けます。後ろの膝は伸ばしたまま、前の足の膝を曲げながら上半身ごと前に体重をかけていきます。
この時、両方の足の裏全体が床についているか確認しましょう。特に後ろの足のかかとが床から離れやすいのでご注意ください。
腓腹筋はふくらはぎの筋肉ですが、膝にまでつながっていますのでストレッチをすることで膝への好影響が期待できますのでしっかり行いましょう。
これらのストレッチは痛みを感じる手前の気持ちの良いところで、深めの呼吸をしながら左右とも10~20秒ほど行ってください。また、反動をつけたり力んだりせず、リラックスしながらゆっくりな動作を心掛けましょう。
ストレッチの効果を引きだすには?
ストレッチを行うことで関節の動きをスムーズにするだけでなく、血行が促進されることで炎症を引き起こしている物質を排出したり、疲労回復を早める効果も期待できます。
股関節もほぐす
膝に負担がかかる原因の一つに、股関節の柔軟性の低下が考えられます。その為、余裕があれば股関節のストレッチも行うとより効果的です。
※股関節のストレッチについては「膝の痛みを解消する為には股関節の状態を改善する必要がある」をご覧ください。継続して行う
硬くなった筋肉をほぐすには時間がかかりますので、焦らず継続して行うことが重要です。
筋力トレーニングを行う場合でも、しっかりストレッチを続け、筋肉がある程度ほぐれてから行った方が効果的ですので、いきなり筋力トレーニングを始めずに、まずはゆっくりストレッチから始めてみましょう。
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