しかし器用さや股関節の下にあるということから、他の関節を補う役割を求められてしまいます。
その為膝の近くにある関節の動きが悪くなると、必然的に膝への負担は大きくなってしまうのです。
例えば荷物を持ち上げる時に膝だけを曲げてしゃがむと、体重と持ち上げる荷物の重さは膝関節とその周りの筋肉にかかります。
この時股関節をしっかり曲げてしゃがむことができれば、体重と荷物の重さは膝だけでなく股関節周りのお尻などの筋肉にも分散することができるのです。
この動作を習得するのに適したトレーニングがスクワットです。
正しいスクワットを行うと足首・膝・股関節を連動させて曲げ伸ばしを行う練習になりますので、日常動作でも膝への負担を軽減することができます。
※スクワットについては「正しいスクワットで膝痛予防」をご覧ください。
また歩くときも注意が必要です。
猫背になると歩幅が小さくなり、膝がしっかり伸びないまま踏み出すことになり膝で吸収しなければいけない衝撃が大きくなります。
その為しっかり背筋を伸ばし、ももの付け根から脚を踏み出すように意識しましょう。
そして踏み出した足は踵から着地し、後ろの足はつま先で地面を押し出すようにすると多くの筋肉を動員できるので負担の集中を防ぐことができるのです。
まずは脚の付け根をしっかり使えるように椅子に座って運動を行ってみましょう。
膝を曲げたまま、足を付け根から左右交互に持ち上げて足踏みを行います。
この運動で足の付け根の腸腰筋の筋力アップが期待できます。
また、意外と足の指も使えていない方が多くいらっしゃいますので、足の指を使う練習をすることをお勧めします。
椅子に座り、重りを乗せたタオルを足の裏と指で押さえながら自分の体の方向に引き寄せます。
重りは水を入れたペットボトルなどで構いません。
そしてこの動きに慣れたら、次は足の指をメインで使います。
タオルの端(体に近い側)に足の指を乗せ、指の力だけで少しずつタオルを引き寄せましょう。
慣れてきたら重りを重くしたり、スピードを速くして行ってみてください。
このようにしゃがむ動作や歩行動作など、普段何気なく行っていることでも関節の負担となっている場合があります。
無意識の動作では長年の癖が大きく影響していますので、忘れずに意識することはもちろんですが、ももの付け根や足の指のように普段使われにくい部位は個別にトレーニングを行う必要があります。
特に足の裏や指の機能が低下すると重心が取れなくなる為、膝にも偏った負荷がかかり痛みの原因になりますので正しい重心を維持できるように足の裏や指の感覚を鈍らせないようにしましょう。
また、疲労が蓄積されていると筋肉や関節の本来の機能が発揮されづらくなりますので、ストレッチを習慣にするなどして疲労の蓄積を防ぐなどの対策も合わせて行ってください。
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