体の中心である体幹部分は正しい動作や姿勢を維持する上で非常に重要です。
姿勢が崩れることで重心がずれ、膝への負担が大きくなります。
また重心がずれることで骨格が歪み、膝周りのストレッチや筋力トレーニングを行っても効果を実感するのは難しいのです。
体幹部の役割とは?
体幹は上半身と下半身をうまく連結させ、それぞれの力を結びつける役目があります。
その為、上半身と下半身のトレーニングやストレッチを行い、筋力をつけたり機能を調整したとしても、それぞれを結びつける体幹をしっかり働かせることができなければ本来の体の力は発揮されません。
膝の負担を減らす為には膝周りだけでなく、全身をうまく使って負荷の集中を防げるように体幹のトレーニングを行う必要があるのです。
トレーニング方法
体幹のトレーニングとしてお勧めなのが「プランク」という種目です。
上の写真のように体を一直線にした状態をキープします。
お腹が落ちてしまったり、逆にお尻を上げすぎて一直線が崩れないように、体幹を中心として全身にしっかり力を入れましょう。
初めは30秒を目安に行い、慣れてきたら時間を延ばしていきます。
そして時間をある程度延ばせるようになったら、片脚ずつ交互に持ち上げながら行ってみましょう。
初めは5秒経ったら反対の脚に入れ替え、左右とも3回ずつ持ち上げます。
この時脚を持ち上げても体の一直線が崩れないようにしましょう。
特に脚を入れ替える時は体が傾きやすくなりますので注意が必要です。
歩いている時などは脚が常に前後に動いていますが、そのような状態でも体幹の筋肉をしっかり働かせ、体全体を正しく使えるようにする為にこのトレーニングは最適です。
ある程度継続して行い体を一直線にする感覚が掴めたら、活動前のウォーミングアップとしてもこの種目は効果的です。
朝起きた時や出かける前、スポーツをする前などにプランクを行うことで体幹の筋肉を使う意識を体に覚えさせることができます。
そして体幹を使いながらお尻のトレーニングにもなる「ヒップリフト」という種目も効果的です。
この種目は肩から膝までが一直線になるポジションまでお尻をゆっくり上下させます。
一番高いポジションで5秒静止し10回上下運動を繰り返しましょう。
そして体を持ち上げた時に、お尻を締めるように意識するとお尻の殿筋を鍛えることができます。
殿筋は股関節を動かす為に必要な筋肉であり、この筋肉がしっかり働き股関節をスムーズに使えるようになると、その下の関節である膝の負担を減らすことができます。
ヨガを取り入れる
バランス感覚が必要とされるヨガも体幹のトレーニングに効果的です。
体幹のトレーニングというと上半身を起こす腹筋運動を想像されるかもしれません。
しかし体を安定させる為の体幹のトレーニングは「動かさない為に力を入れる」というのが重要になります。
特に障害の発生率が高いランニングなどは体幹がしっかり固定できていないと、走る動作の揺れで姿勢は簡単に崩れてしまいます。
運動を安全に効果的に行う為にも体幹を鍛えることが不可欠です。
そして体幹が安定すれば一部分に負担が集中するのを防ぐことができるので、膝の痛みの予防になるのです。
これからは日々のトレーニングやウォーミングアップに、体幹を使うエクササイズを取り入れてみましょう。
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