膝が痛くて正座ができない!?その原因と対策とは?

日本の文化の中には正座は欠かせない物であり、現在でも場面によっては正座をする機会が多くあります。しかし、正座をすると膝が痛くなったり、膝の痛みのせいで正座自体ができないという方も多くいらっしゃいます。


正座で膝が痛む原因とは?



正座をした時に痛みが出る原因は個人によって異なります。放置しておくと症状が悪化し、正座以外の場面でも痛みを感じるようになる可能性がありますので、まずは原因を見極めましょう。


変形性膝関節症



膝の骨と骨のクッションの役割を果たす軟骨組織が加齢などにより摩耗し少なくなることによって、骨同士がぶつかり炎症が起きたり関節の変形が生じます。
初期にはほとんど自覚症状はありませんが、症状が進行してくると膝の曲げ伸ばしを行った時や歩行時にも痛みを感じるようになります。中高年の女性に多く見られる病気で、関節が変形するとO脚になりやすいという特徴があります。
※詳しくは「変形性膝関節症の症状と対処法」をご覧ください。


滑液包炎




膝の周りにある衝撃を吸収する役目をしている「滑液包」という部分に炎症が起きると、痛みや水が溜まることで膝の曲げ伸ばしが行いづらくなります。関節包炎は膝の他に足首にも症状が出ることがあります。
炎症の原因としては膝の酷使や、骨同士がぶつかることなどが考えられます。場合によっては溜まってしまった潤滑液を注射器で抜かなければいけないこともあります。


大腿四頭筋の柔軟性不足



正座は膝を極度に曲げた姿勢です。膝を曲げる動きの時には、太ももの前の大腿四頭筋という筋肉が十分に伸びなければいけませんが、この筋肉の柔軟性が低下していると筋肉がしっかり伸美ない為、靭帯や骨が引っ張られ痛みにつながる場合があります。
普段の生活の中ではあまり大きく膝を曲げ伸ばしすることが無いのですが、正座のように完全に膝を折りたたんだ姿勢になると症状がでる可能性が高いのです。

                  

正座をした時の痛みを予防する為には?


日常生活でも負担がかかりやすい膝を極端に折り曲げ、その上に体重を乗せる姿勢になる正座は、膝の負担を減らすという意味では極力避けたい座り方です。しかし日本の伝統には正座は欠かせない座り方なので、どうしても避けて通れないということもあるでしょう。特にご高齢の方は正座をしていないと落ち着かないという場合もありますので、日頃から正座に対応できる膝の状態にしておくことが重要です。


ストレッチを欠かさない


膝を無理なく折りたたむには大腿四頭筋の柔軟性が不可欠です。筋肉につながっている靭帯や骨に余計な負担がかからないように、ストレッチを継続して行いましょう。
この時、太ももの前の大腿四頭筋だけでなく、裏側の筋肉や膝につながるふくらはぎの筋肉も合わせてストレッチをするとさらに効果的です。
※ストレッチの方法については「膝周りのストレッチで痛みを改善」をご覧ください。


膝の痛みの原因となっている障害の治療



現在は正座をした時にのみ痛みがある状態でも、実は変形性膝関節症などの病気が進行している場合があります。その為、我慢をしたり年齢のせいだと諦めて放置せずに病院で診察を受けることも大切です。一度関節が変形してしまうと、元通りに治すのはほぼ不可能と言われていますので早期治療が何よりも重要と言えるでしょう。
膝は歩行時にも大きく関わる関節ですから、痛みが慢性化してしまうと日常生活にも支障が生じ、
生活の質を急激に低下させる要因にもなりますのでしっかり対策を行いましょう。


適度な運動を継続する



正座をした時に限らず、膝を正常な状態に保つにはある程度の筋力も必要になります。しかし年齢と共に運動をする機会は少なくなり、さらに筋力が衰えやすくなるというケースが多く見られます。
日頃から軽いウォーキングや簡単な筋力トレーニングを行なうようにしましょう。



このように膝のケアを続けることで痛みや症状の進行を防ぐことにつながりますが、その効果が現れる前にも正座をしなければいけないこともあるでしょう。そのような時には、正座をする時に使うと膝の負担を減らすことができる「正座椅子」を使うことも有効な対策になります。

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