膝の痛みから始まるロコモティブシンドロームにご注意!

ロコモティブシンドロームとは?


人間の体は筋肉・骨・関節などが連動して動いており、その動きに関わる部位の総称として「ロコモティブ」という言葉が使われています。そしてそれらの運動器が衰え日常生活の中でも支障をきたしてしまう状態が「ロコモティブシンドローム」なのです。
ロコモティブシンドロームが進行すると、近い将来介護が必要になったり寝たきりになる可能性が高くなります。
特に、立ったまま靴下を履けない、低い段差でつまずくことが多い、平らな場所でもバランスを崩しやすい、歩くスピードが遅くなったという実感がある場合は要注意です。


膝の痛みとロコモティブシンドローム


ロコモティブ(運動器)の衰えは足元からやってきます。筋力の低下による膝関節の痛みも例外ではありません。膝に痛みを生じるということは関節が変形している可能性もあります。関節の形を正常に保つには骨を正しい位置に固定する筋力が必要ですが、年齢と共に筋力は著しく低下してしまいます。
また、膝は立つ、座る、歩くなど様々な動作に関連している為、膝に痛みがあると生活動作が大幅に制限されることになります。筋力を維持するには運動が必要不可欠ですが、日常生活の中の動作すら制限された状態ではさらに筋力は低下し、歩行自体が困難な状態にまで症状が進行してしまうのです。そして転倒や骨折などにより寝たきりになると、あっという間に要介護状態になるケースもありますので注意が必要です。


ロコモティブシンドロームを予防する方法


加齢に伴う運動器の機能低下は進行が早く、気づいた時には生活の質がかなり低下していることがあります。特にバランス感覚や筋力の衰えは、膝への負担も増やし痛みの増大にもつながりますので、日々の生活の中で簡単に行える運動を行い進行を防ぐことが重要です。

バランスを鍛える


椅子やテーブルなどの安定したものにつかまり、片足を床から少し離し片足立ちの姿勢を1分間キープしましょう。バランスを取るのが難しい場合は、体の正面にテーブルを置き両手をついた状態で行っても構いません。
逆に少し余裕があるようなら、指先だけ軽く触れるようにしてできるだけ自分でバランスを取るようにしてみても良いでしょう。
両足共に1分間ずつの片足立ちを、朝・昼・晩の3回行うと効果的です。

筋肉を鍛える


膝の関節を守る為だけでなく、日常の動作をスムーズに行う為にも足の筋力はとても大切です。外に出ることが少なくなると歩く機会も大幅に少なくなり、足の筋力はどんどん低下していきますので、意識的に筋力トレーニングを行なう必要があります。
家で簡単にできるスクワットは足の筋力アップにとても適していますのでお勧めです。まずは正しいフォームを覚えて無理のない範囲で、椅子などにつかまりながら行ってみましょう。
※詳しくは「正しいスクワットで膝痛予防」をご覧ください。

食習慣を見直す


膝などの関節に負担をかける原因には「肥満」が挙げられます。また、肥満は生活習慣病の原因にもなりますので早期の解消が大切になります。
しかし急激なダイエットなどで栄養素が不足することも関節の劣化を早めてしまう原因になるので注意が必要です。必要な栄養素をしっかり摂取しつつも余計なカロリーを抑える食生活を意識しましょう。

継続が鍵

運動や食事の管理はすぐに効果が出る訳ではありません。しかし日々継続して行うことで数年後には大きな差になって表れます。仮に体力の向上が実感できなかったとしても、年齢に伴い低下していく体力レベルを少しでも維持できていれば十分なのです。
急に無理な運動や極端な食事管理を行うのではなく、継続しやすい範囲で徐々に生活の中でロコモティブシンドロームの予防を始めましょう。

                          

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